フェミニストの結婚準備録

ゆとり世代のフェミニストが結婚するまでと結婚してからの記録です

もっと自由に生きるために、私は結婚したいのです(フェミニストの恋愛・就職編)


結婚 =制限、恋愛=自由?

「私、きっと結婚は遅いと思うの。たくさん勉強もするし、バリバリ働きたいし。」

feminismのフェの字も知らない小・中学生時代、
「何歳で結婚したいか」の話題になると、私はそう答えていました。
子供心に、「たくさん勉強すること」「バリバリ働くこと」は「結婚」と相反すると感じていたのでしょう。

 当時流行っていたプロフィール帳の「結婚する年齢」には、29、30とか、
開き直って「わからない」などと書いていた記憶があります。(懐かしの黒歴史

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高校に入っても、結婚願望ない勢であることは変わらず、大好きな勉強に打ち込む田舎の真面目な女学生だった私ですが、その一方で、恋愛にはすごく積極的でした。

お世辞にも決して外見には恵まれず、
勉強が得意な自負があり、プライドもエベレスト級だった私の好みは、
真面目で気の優しい、目立たないタイプの男子。

 

(見た目はイケメンでも、女子より優位に立ちたがる、
女子に自分をたててほしいと思うようなmachismo思想の片鱗が見えると
即シャッターを下ろしていた辺りは、今と全く変わりません)

 

もちろん1人だってどこにでも出かけていくけれど、
誰かと一緒にいたいとき、友達でも親でもない誰かと一緒にいたいときに、
声をかけられるパートナーがいる事そのものは、とても嬉しい事でした。

 

いいなと思った人をロックオンしたら、直球で口説きおとしにいき、
側にいて「違うな」と思うことがあれば、議論討論の末、別れを迎える。

 

自分で告白し、恋人を作ることが当たり前だった私にとって、恋愛は自由な生活の中のスパイス。
結婚は、女性である自分を制限するなにかという漠然なイメージのまま、
遥か遠くに置きっ放しにしていたのです。

就職という制限

大学でフェミニズムと出会い、すっかり目覚めてしまった私は、
女性であることによって社会から受ける抑圧、押し付けに
否が応でも敏感になっていました。

 

そんな私にとって、もっとも心乱され、
恋愛や結婚に対しての想いも改めさせられたのが就職活動でした。

フェミニストにとって、
否、フェミニストでない女性にとっても
社会における女性の立ち位置を実感するのが就職活動。

 

面接での遭遇率第1位の質問、
「結婚しても続けるつもりはありますか?」
「家庭との両立はどう考えていますか?」
の一言だけでも、胸中暴風雨です。

インタビューで「母親と女優の両立は大変?」と聞かれたケイト・ブランシェットの返答がかっこよすぎると話題に→「女性にだけ両立について聞きがち問題」 - Togetterまとめ

 

結婚したら(正確には、結婚して子供ができたらも含まれる)
女性が続けられなくなるかもしれない仕事ってなんなんだ。
男にも同じこと聞いているのか。
ケイト・ブランシェットでなくても、
男と変わらず真面目に勉強してきて、さあ働こうと思っている女性にとって、この質問は不愉快きわまりないものです。

 

一方で、現実的に考えてみると、
日本企業に属するということは、時間的な制約はもちろんのこと、
居住地の制約があることも確か。
全国転勤可であることが総合職勤務の必須条件であるケースがほとんどです。

 

2人が一緒になろうと思ったときに、
どちらかがキャリアチェンジをしなければならないというのは、
お互い総合職のカップルであればよくある未来でしょう。

 

そうした場合、「子供を産む」となると、
数ヶ月でも仕事を離脱せざるを得ない女性の方が
仕事を辞める決断をするのも、非合理とまでは言えません。

 

自分が納得して生きるために

こうした面倒を厭い、「結婚しない」と決断するのは、とてもシンプルな解決策です。

 ですが、「結婚はこういうもの」「子供が生まれたらこうするもの」というイメージに縛られて、好きになった相手との関係性を自分で制限してしまうこと自体、
とても不自由でつまらないことだとも思うのです。

 

籍を入れるも入れないも、子供を産むも産まないも、
どこで暮らし、何を仕事とし、何を重要視するかも、
私と相手が2人で選んできめること。

 

自分が納得して生きるために、
「今は結婚しない」「この人とは結婚しない」
というその場その場の決断はあり得たとしても、
「結婚するならこうしなければならないから」と自分で抑圧を内面化し、選択肢から外すことは抑圧の再生産にしかなりません。

 

結婚や出産についての世間の見方に反発を感じて初めて、
「結婚」という選択肢がむしろ強く意識づけられるようになったのです。

 

つづく